2026/04/07 23:34

こんばんは、ペルガモンの中の人です。

最近ようやく当工房では名入れのサービスを開始しました。名入れをすると自分だけの聖書カバーになるので愛着も増しますよね。そこで今回は名入れサービスで何を入れられるのかを解説します!

そもそも名入れってどうやってるの?

一般的な革工房ではよく刻印で名入れをしています。アルファベットやひらがなが彫ってある金属を革にあてて、ハンマーでたたくことで革に溝を作るやり方です。↑の画像みたいな感じですね。ちなみにこれもタンニン鞣しだからこそできる技です。

タンニン鞣しとは何ぞやという人は↓のブログも見てみてください!

本革の聖書カバーには2種類ある!間違えない選び方を解説
https://pergamon.base.shop/blog/2026/02/20/013023


うちでもソジシリーズのブランドロゴに関しては刻印をしています。

しかしそれ以外の場合は、レーザー焼印で名入れやブランドロゴを入れています。この二つを比較すると、まず見た目に関してはレーザー焼印は刻印と違って溝ができるわけではありません。革の表面の色が焦げたような形で変わります。この辺りは好みですね。

そして機能性を比べるとレーザー焼印が圧勝です。というのもレーザー焼印ならサイズやフォント、漢字やアルファベットなど何でも入れられます(もちろんサイズに限界はありますが)。


しかし刻印の場合は、↑画像のような刻印棒が必要になります。持っている刻印棒のものしか刻印できません。刻印棒は高価なので、アルファベット+数字しか持ってない工房も多いと思います。ひらがなやカタカナを持っていたらすごい、漢字なんてまあ持っていません。その点、レーザー焼印だと自由度が高いですね。


じゃあ何を名入れ出来るの?

レーザー焼印なら何でも名入れできるのかというとそうではありません。個人で使うならまだしも、名入れをして販売するとなると著作権との関係があるからです。名入れしそうなものをリスト化して、当工房の考え方を解説します!

1.名前
もちろんOK!漢字でもアルファベットでも、イニシャルでもなんでも入れられます。

2.記念日
もちろんOK!「2026.4.7 祝バプテスマ」とか「2026.4.7 祝還暦」みたいな記念日の名入れはOKです。

3.聖書箇所
もちろんOK!「ヨハネによる福音書3章16節」とか「John 3:16」みたいに聖書の箇所を名入れするのはOKです。

4.メッセージ
基本OK!「○○へ贈る」とか「主の祝福がありますように」みたいなメッセージはOKです。ただし本の引用や誰かの名言などは著作権の関係があるのでNGです。

5.絵
基本NGです!実をいうとレーザー焼印では約10cmの正方形のサイズであれば焼印できます。なので絵でも技術的には入れられます(というか一部の商品はブランドロゴも焼印で入れてますし)。
ただ①その絵を描いたのが誰なのかわからない ②文字と比べて調整がシビアという理由から基本的にはお断りをしています。ただどうしても…という場合は、①ご自身が描いたと証明できること ②デジタルデータであること ③追加料金が発生することを条件にお受けする場合もあります。一度ご相談ください。
ちなみに生成AIで出力した絵はいろいろ面倒なので一律で名入れ不可となっています。

6.賛美歌
基本NGです!好きな賛美歌のフレーズを入れたい…という気持ちはわかるのですが、歌詞にも著作権はあります。
正確に言うとすごく短いフレーズでありふれた表現であれば、著作権の保護の対象にはなりません。例えば『わが主イエス 我を愛す』というフレーズを聞けば「主我を愛す」を思い浮かべるかもしれません。しかしこの短いフレーズだけではありふれていて、著作権の保護の対象にならないと思います(たぶん)。
ただ何文字までならOKという基準があるわけでもないので、こちらでその文言が著作権の保護の対象外なのかどうか判断するのは難しいです。なのですごく短いフレーズでも歌詞の名入れは一律でNGとしています。

また著作権がすでに切れていて、パブリックドメインになっていることもあります。日本の場合、著作権者の死後70年で著作権が切れます。賛美歌はかなり昔に作られて物も多いので、著作権が切れているものも多数あります。しかし著作権者が誰なのか(必ずしも個人名義とも限らない)を判定することは容易ではありません。また海外の賛美歌を翻訳したものも多数ありますが、この場合は、翻訳した人に著作権が生じます。その人が生きているかどうかすらわからないこともしばしばなので、パブリックドメインと一般的に言われているものであっても歌詞は一律NGとしています。

7.聖書の一部
基本NGです!「えっ、神様の言葉に著作権なんてあるの?」と思われるかもしれませんが、日本語に翻訳されている場合、その翻訳者(というか団体)が著作権を有しています。
普通どんな本にも『無断での複写を禁止します』と書いてあるものなのですが、少なくとも新改訳2017版や新共同訳にはその文言がありませんでした。しかし、聖書は著作権フリーではありません。実際、新改訳の翻訳をしている新日本聖書刊行会のHPには「新日本聖書刊行会は新改訳聖書の著作権を放棄しておりません。」との記載があります。
https://www.seisho.or.jp/s2017/quotation-policy-2/

というわけで新改訳であろうが、新共同訳であろうが、協会共同訳であろうが、名入れとして入れるのはNGです。こちらもごく短い文章であれば、著作権保護の対象外なのですが、歌詞の場合と同様、その判断が難しいので一律NGとしています。
ただし例外的に聖書の言葉を名入れできるケースがあります。

(1)原文
旧約聖書であればヘブライ語かアラム語、新約聖書ならギリシャ語で原文です。この原文はとうの昔に著作権が切れていますので、原文であれば名入れOKです。ただ、使用可能なフォントが少ない&読める人がほぼいないというのが問題点ではありますが…

(2)パブリックドメインの聖書
公表後70年たっている場合は、著作権が切れています。そのような著作物のことをパブリックドメインと言いますが、これであればクレジット表記なしで商用利用ができますので、名入れサービスで入れることも可能です。
当工房では下記のものに関しては名入れサービス可としています。
・文語訳聖書
・口語訳聖書(1955年発行のものに限る)
・King James Version(KJV / 1611年)
・American Standard Version(ASV / 1901年)

(3)ペルガモン訳の聖書
いや、当工房が翻訳した聖書なんてあるわけではないのですが、あくまで聖書の著作権が生じているのは翻訳の部分。ということは私が原文か(パブリックドメインの)聖書から翻訳すれば、それについては著作権の侵害にはなりません。

当工房でレビューキャンペーンのしおりに聖書の言葉を焼印で入れることがありますが、これはペルガモン訳の可能性が高いです。(というわけで聖書の言葉が焼印されていても、著作物の無断利用をしているわけではないのでご安心を。また、名入れサービスでも、もし聖書箇所を指定してもらえれば、こちらで翻訳してそれを名入れすることはできます。ただし希望通りの翻訳・文言にならない可能性も大。なにより私も大変なのでできれば(2)のパブリックドメインのほうを検討してください。)

まとめ

いかがだったでしょうか。ボールペンなんかにもよく名入れをしますが、あれは名前か記念日を入れるくらいが多いと思います。しかし聖書カバーは名前に限らず、色々な言葉を入れてみたくなるもの。ただ著作権侵害をするわけにもいかないので、そのあたりを気を付けつつ、オリジナリティある名入れをしてみましょう!

いつかアダム→イエス様までの系図をカバーに刻印したり、サウル~ゼデキヤまでの年代表を刻印してみたい…そしたら「あれ、この人いつの人だっけ?」ってわからなくなったら聖書カバーを見ればいいわけで。うーん、夢が広がりますね。

皆様方ももし「こんなもの焼印できるかな?」と思うものがあったらお気軽にお問い合わせください。
それではまた(o|o)